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河村 繕範; 小西 哲之; 西 正孝; 角田 俊也*
Fusion Science and Technology, 41(3), p.1035 - 1039, 2002/05
核融合炉を成立させるためには、増殖ブランケットで生成されるトリチウムを効率良く回収し、燃料として消費される以上のトリチウムを得なければならない。原研では、効率の良いブランケット増殖トリチウム回収システムとして、プロトン導電性セラミック膜を用いた水素ポンプシステムの適用を提案している。プロトン導電性セラミック膜は、膜の両面に電位差を設けることにより、水素同位体を選択的かつ積極的に透過させる性質を持つため、水素同位体分圧の低いブランケットパージガスからの水素同位体の回収に有効である。これまでに軽水素(H)及び重水素(D)単成分での移送特性を調べており、今回はH-D混合ガスを用いて移送特性を調べた。膜全体での透過速度を比較するとHを優先的に透過させる傾向にある。トリチウムを含む実際の系ではさらにその傾向が顕著となることが予想されるため、設計においては配慮が必要となるであろう。
榎枝 幹男; 山西 敏彦; 山田 正行; 小西 哲之; 奥野 健二; Willms, R. S.*; Taylor, D.*; W.Harbin*; Bartlit, J. R.*; Anderson, J. L.*
JAERI-Research 95-034, 29 Pages, 1995/05
原研は、日米核融合研究協力協定Annex IV延長に基づき米国ロスアラモス国立研究所のTSTAにおいて非定常運転対応核融合炉燃料循環系実証試験及び増殖ブランケットトリチウム回収系模擬試験を行ってきた。本試験は、TSTA FCUの低温モレキュラーシーブ塔とJFCUのパラヂウム拡散器を組み合わせた世界初の増殖ブランケットトリチウム回収系に関するトリチウムを用いた、模擬実証試験であった。試験の結果、トリチウムを含む模擬ブランケットパージガス(流量12.6l/min)を低温吸着方式で3時間以上にわたって精製回収し、回収されたトリチウムガスを3時間以内にパラヂウム拡散器で純化する運転が可能であることが実証された。本報告は、この試験結果について詳細に解析、検討したものである。